今日ご紹介するのは、レンズです。Nikon Nikkor-S Auto 50mm F1.4。50年以上前に作られた、標準レンズです。

「Nippon Kogaku Japan」の刻印
このレンズを見て、まず目に入るのがレンズの前面に刻まれた文字です。
「Nippon Kogaku Japan」——日本光学。今のニコンの、昔の社名です。
この刻印があるだけで、海外のコレクターには特別なものとして映ります。「あの時代のニコンだ」と、すぐに分かるからです。
さらに、これは「初期モデル」
このレンズには、絞り羽根が6枚のものと、後期の型があります。
そして今日のこれは、絞り羽根6枚の初期モデル。
絞り羽根の枚数は、光のボケ方や、光源が写った時の光の広がり方に影響します。「初期のこの写りが好き」というファンがいるので、同じ50mm F1.4でも、探している人にとっては別物なんです。
こういう細かい違いを気にする人が、世界にはちゃんといる。だから中古カメラの世界は面白いなと思います。
F1.4という明るさ
数字の「1.4」は、レンズの明るさを表します。数字が小さいほど明るい。
暗い場所でも撮れて、背景がふわっとボケる。この時代のレンズとしては、かなり贅沢な作りです。
古いのに、今も欲しい人がいる
「50年以上前のレンズなんて、誰が買うの?」——そう思うかもしれません。
でも実際は、今のデジタルカメラにアダプターを付けて使う人がたくさんいます。最新のレンズにはない、独特の写りが好まれているんです。
古い=価値がない、ではないんですね。
おわりに
日本のカメラやレンズは、こうして世界のどこかで、まだ現役で使われています。
こういう1本1本を、丁寧に送り出していく。それが私の仕事です。



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